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はるか昔…今から2億2500万年以上も前から6500万年前までの、実に1億6000万年もの間、地球上には恐竜と呼ばれる動物が君臨していました。ですが、巨大隕石が地球にがぶつかり、その影響で地球の大気中に大量の塵埃が舞い、それが太陽の光を遮ったために地球全体の気温が低下し、恐竜は絶滅しました。

でもなぜ恐竜がいたことや、それが隕石の衝突によって絶滅したということが現代でわかるのでしょうか?それは地中から発掘された化石を学者たちが研究したことによって判明しました。

化石の発見と研究により、恐竜は現在判明しているだけで約800種います。ですが、その長い年月の中でたったの800種類しかいないということはありえない話です。

恐竜が絶滅した後の時代はまだ6500万年しか経過していません。それなのに地球上には137万種を超す生物が存在しています。恐竜が存在した期間は1億6000万年です。それで恐竜がたったの800種類しかいないというのは生物学上おかしいのです。

恐竜の研究は日々行われています。化石もどんどん発見され、最近では、恐竜の骨ではなくミイラのような化石も発見されています。今後さらに恐竜について新しいことがわかることでしょう。

このページでは、現在わかっている恐竜の中で、肉食恐竜に分類されているものを何種類かご紹介します。

アクロカントサウルスは、白亜紀の前期から中期にかけて現在の北アメリカ大陸南西部に生息していた肉食恐竜です。全長は13メートルと大型で当時の北アメリカ大陸では最大の大きさがあったと考えられています。

アロサウルスと呼ばれる恐竜の仲間と考えられていますが、アロアウルスにはない特徴的な背びれを持っていました。この背びれにはステゴサウルスの背板と同じように風を当てることによって体温を下げる効果があり、温暖化によって気温が高くなった地上に対応するために進化したと考えられています。

ほかの大型の肉食恐竜と比べると、腕や手ががっしりとしており、指には狩りをしやすいように進化した鋭い鉤爪がありました。

また、アクロカントサウルスの歯は厚みがあまりなかった事から折れやすい歯だったと考えられています。そしてサメと同じような構造をし、顎の中にいくつもの歯の元となるものが入っており、歯が折れても新しい歯がはえてくる恐竜でした。

カルカロドントサウルスは、白亜紀の前期から後期にかけて現在の北アフリカ大陸に生息していた肉食恐竜です。全長は最大で14メートルと大型で、最強の肉食恐竜と呼ばれるティラノサウルスよりも大きい肉体を持っていました。

「カルカロドン」は鋭い歯という意味があり、ホオジロザメのような鋭く特徴的な歯をしていたのでカルカロドントサウルスと名付けられました。

ティラノサウルスやギガノトサウルスなど多くの肉食恐竜が、死んだ獲物の肉を食べていたとされていますが、カルカロドントサウルスには鋭くサバイバルナイフのような歯があったため、獲物をハンターかのように仕留め、肉を軽々と切り裂き、肉を食べていたと推測されています。

とても気性が荒く攻撃的な恐竜で、すぐ他の恐竜に攻撃をしていたと考えられ、カルカロドントサウルスに食いちぎられたであろうスピノサウルスの椎骨の化石が見つかっています。

シアッチ・ミーケロルムは、白亜紀の後期に現在の北アメリカ大陸に生息していた肉食恐竜です。全長は12メートルで体重が5トンと推測されています。

シアッチ・ミーケロルムという名前は、先住民族のユート族の神話に伝わる人食い怪物の名前にちなんで名付けられました。

このシアッチ・ミーケロルムは、その時代の食物連鎖の頂点に立っていた最強の肉食恐竜と言われています。この時代から3000万年後に最強の肉食恐竜と呼ばれるティラノサウルスがまだ進化の途中で小型であったこともあり、シアッチ・ミーケロムとティラノサウルスの関係性はライオンとハイエナのような関係性だったかもしれません。

マプサウルスは、白亜紀に南アメリカ大陸に生息していた肉食恐竜です。あまり有名な恐竜ではありませんが全長は13メートルもあり、カルカロドントサウルスやギガノトサウルスと並ぶ世界最大級の肉食恐竜です。

ギガノトサウルスとは近縁の種と考えられ、頭部は細長く、後肢の形態はアロサウルスにも似ています。

骨には大きな空洞があることから、骨から推測されるその体重はギガノトサウルスなどの肉食恐竜よりは軽かったと考えられていますが、それでも4トンはあったため素早い動きはできなかったと推測できます。

また、体重が軽いことから、狩りをするときはティラノサウルスのように噛み付いて噛み砕くのではなく、歯で獲物を切り裂いていたと考えられます。

発見された化石は近い位置に7体分のマプサウルスが発見されており、それまで大型の肉食恐竜は単独で行動していたと考えられいましたが、マプサウルスにおいては家族で一緒に生活や狩りをしていたと言われています。これだけの大きさの恐竜が集団で狩りをしたら、たとえティラノサウルスでも勝つことは難しかったでしょう。

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