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ダンクルオステウス

 恐竜時代よりも昔、古生代には現在では絶滅した魚類「板皮魚類」がいた。板皮魚類は頭部と胸ビレ付け根付近が厚い骨の板で覆われた魚だ。その姿はまるで鎧を着ているかのようで、甲冑魚とも呼ばれている。

 ダンクルオステウスは重厚な甲冑でできた頭部周辺の化石はよい保存状態で発見されているが、それより後部は軟骨主体で構成されているために発見されていない。そのために、ダンクルオステウスの全体像は正確には分かっていない。しかし、頭部の大きさから推定される大きさは7メートルほどにも及ぶとされている。この大きさは、古生代の水棲生物としては最大級である。

 ダンクルオステウスは歯を持っていないが、口部分が鋭利な骨の板になっており、発達した顎により噛む力も非常に強い。捕食対象は魚類で、化石の中にはダンクルオステウス同士で共食いした痕跡も見つかっている。当時、ダンクルオステウスは最大最強であったとされるが、その後サメの仲間である軟骨魚類の繁栄とともに衰退していった。

データ

名前:ダンクルオステウス(Dunkleosteus)
名前の由来:ダンクルの骨
生息時代:デボン紀後期
分類:板皮魚綱ディニクティス科
全長:6~7メートル
発見地域:北アメリカ、ヨーロッパ、北アフリカ

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